師走の候、先生方におかれましてはますますご健勝の事とお慶び申し上げます。
さて、日本小児整形外科学会ではこのたび大腿骨頭すべり症(以下SCFE)の全国調査を行うことになりました。SCFEは前思春期から思春期前期の限られた時期に、大腿骨頭を形成する骨端-骨幹端間の成長軟骨板内において、骨端が骨幹端に対して後方(骨幹端が骨端に対して前上方)にすべることにより生じる成長期特有の股関節疾患です。疫学的調査結果が報告されている国・地域においては近年増加傾向にあることが判っています。日本国内では、大規模疫学調査である1997年から1999年にかけての日本小児整形外科学会のマルチセンタースタディから20年が経ち、この間、生活環境の変化に伴い発症率も変化し、分類法、治療法に関しても急速に変化してきました。したがって、発症予防や治療法を含め、我が国における本疾患に対する最良の対応策を早急に策定する必要があります。そこで、日本整形外科学会の了承を得て、日本整形外科学会認定研修施設・小児病院・肢体不自由施設などの先生に協力を依頼し、大腿骨頭すべり症に関する多施設共同前向き観察研究(レジストリ研究)を行うことになりました。
お忙しいところ誠に恐縮ですが、本調査研究にご参加・ご協力いただければ幸いです。末筆ながら先生方のますますのご発展を祈念いたします。
研究計画書、および倫理委員会書類のご請求は下記研究事務局メールアドレスまでお願い申し上げます。本疾患の患者さんを診察された場合には手順書・スケジュール表を参考に、ご登録をお願い致します。
平成28年12月吉日
日本小児整形外科学会マルチセンタースタディ委員会
委員長(担当理事)北野 利夫
研究事務局(問い合わせ先)
大阪市立総合医療センター 小児整形外科 北野利夫
〒534-0021 大阪市都島区都島本通2-13-22
TEL 06-6929-1221 FAX 06-6929-1090
E-mail tkitano@med.osaka-cu.ac.jp