理事長挨拶
2018年(平成30年)12月より、日本小児整形外科学会の第4代理事長に就任いたしました。どうぞよろしくお願いいたします
本学会は、1990年(平成2年)に、小児の整形外科学、すなわち子どもたちが元気に走り回り、活発に活動できるための運動器の健康を考えることを目的として設立されました。「子どもの元気を支える」という大切な目標からか、本学会の会員は非常に真面目で問題意識が高く、また団結力が強いという印象を持っております。その本学会が、2018年(平成30年)2月に、一般社団法人として新たなスタートを切ることとなりました。私を含めて学会全体がひとつになり、学会のさらなる発展のために全力で頑張る時であると、決意を新たにしている次第です
一方で直面する課題も少なくはありません
法人化により学会の社会的なステータス向上を期待できますが、そのためには学会自体がそれに見合うだけの進歩を遂げることが前提条件となります。学会の構造、運営、活動内容や会員の意識など、これから短期間のうちに本質的な改革を実現していく必要があります
医学教育や医療構造における小児整形外科のステータスはどうでしょうか。わが国は少子高齢化の大きな波の中にあり、子どもの絶対数が減少しつつあることは事実です。日本の将来を担う子どもたちの医療の重要性はいつの時代にも変わるはずはありませんが、油断していると子どもへの意識は徐々に薄れてしまうかもしれません。小児整形外科の重要性や魅力をより積極的にアピールし、また、自らを活性化するための方策をしっかりと考え実行していくことも重要です
私ども、日本小児整形外科学会のこれからのテーマは、広い視野と高い意識、そして強い団結力を持って、日本の子どもたちの運動器の健康を支え、病気とその治療を研究していくことだと考えております
一般社団法人 日本小児整形外科学会
理事長 大谷 卓也
(東京慈恵会医科大学附属第三病院整形外科 教授)