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第三回
平成24年1月4日
理事長に就任して2年経過しました。先日、京都市で行われた第22回日本小児整形外科学会学術集会において、総会のために用意したブリーフィングをおとどけします。
学会運営、第一のトピックは会則改訂です。本学会は、1990年(平成2年)に設立されました。設立当初の事業目的は、「小児整形外科学に関する研究発表、連絡、提携および研究の促進を図り、整形外科学の進歩普及に貢献し、学術文化の発展に寄与すること」でした。この目的は今も変わりませんが、学問が進歩し、社会が成熟した現在、これだけでは収まらなくなってきました。学会はもっと社会貢献することをもとめられています。社会に開かれた学会にするため、事業目的のなかに「社会に対して、小児の運動器の重要性、小児整形外科疾患について啓発するための活動」を折り込むことにしました。このことにも関係しますが、従来から要望の高かった非医師会員の規定を作りました。理学療法士、作業療法士、義肢装具士、看護師などコメディカルが、準会員として学会活動に参加できるようになりました。コメディカルの同僚に本学会員になっていただくよう・勧誘してください。
もうひとつのトピックは財務状況の改善です。日本小児整形外科学会の収支は、ここ数年、年間3-400万円の赤字が続いています。幸い先輩からの繰越金があるので、しばらくは運営できそうですが、このままでは、やってゆけません。なかでも、学会誌の広告収入が数年とだえていることがわかりましたので、本年度の学会誌には、理事の先生方のご協力をいただいて、積極的に広告を募りました。その結果、短期間に約200万円の広告掲載を集めることができました。努力すればできるんだということが分かりましたので、学会に財務委員会をもうけ、財務状況の改善をはかることにしました。初代委員長は獨協医科大学の大関 覚教授です。広告収入を増やすほか、教育研修会の開催方法など、収支を好転させるためのカギがいくつかありそうです。
3つ目のトピックは学会の法人化です。日整会関連のいくつかの学会が法人化したり、法人化を検討したりしています。本学会でも、学会あり方委員会で検討をはじめました。法人化を検討する理由の第一は専門医制度との関連です。日本専門医制評価・認定機構や日本医学会との交渉に、公的な意味が出てきます。このほか、社会に対して貢献するのにしっかりとした立場で活動できます。しかし、法人化に要する努力、法人化後の財政など検討すべき課題はいくつかあります。他の学会の実例を参考に詳細に検討しています。
日下部虎夫 会長(京都第二赤十字病院 副院長)のもとで開催された第22 回日本小児整形外科学会は大成功でした。世界文化遺産「二条城」の近く、京都の下町の風情が感じられるあたりにある京都全日空ホテルで、過去最高の入場者数を記録しました。
本年もよろしくお願いします。